Over Bridge

「時間のつくり方、つかい方」を考える。

ホタルの露

飛行機は旋回することなく、目的地に向け高度を下げる。 薄暮を見ていると、桜色の空に次第に家々の街並みが映る。 重力に引き寄せられる体に夢は終わったと告げ、体ごと母なる大地に引き寄せられてゆく・・・ 先週から海外出張に来ている。 1週間の期間で開…

役者の選択。高い視点をもつこと

どういった役回りを演じるか。 確か司馬遼太郎の本の一節だが「劇と人生で違うところがある。劇であれば舞台は 誰かがすべてのものをそろえてくれるが、人生だと自分でつくりだす」といったこと。 誰しも劇中で何らかの役割をもつ。 その役割を演じながら物…

本読了

久しぶりのブログだ。 日々のアウトプットをきちんと見える形でだそうと、本を読んでの感想をつづる。 1.経営に終わりはない 経営に終わりはない (文春文庫) 作者: 藤沢武夫 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 1998/07/01 メディア: 文庫 購入: 11人 クリッ…

日曜夜の四方山

また久しぶりのブログ記事の記載となった(もはやこれが冒頭の挨拶になっている)。 ここ最近は仕事人としての自分を見つめる機会に恵まれている。 精神的に自分を抑えるときや奮い立たせるとき、プレッシャーを感じるときなど 自分の中でどう対処していいかわ…

人のつながり

父の誕生日が先日あった。 病気になって5年、検査のたびに家族で心配したのだが、ようやく無事に5年経ち 完治と呼ばれる状態にまでなった。 祖父が先月亡くなった。 その知らせをきいたとき私は仕事をしていた。すぐに上司に伝え、同僚にも話し、 岡山に帰…

痛みと成長

ビジネスというのは単に売り上げを作るだけではない。 人を人間として成長させるものがあるんだろうな、と最近よく思う。 本当に教えてもらってばかりだ。 自分の行うことで誰かを傷つけてしまったり、それがその人の家族を傷つけてしまったり、自分の責任で…

夜更けの四方山

本質ってなんだろう。 本質の捉え方を指す言葉を探して、そこから本質の意味を考えてみたい。 たとえば、見抜く。 奥底まで見通すという意味だそうだ。 そして見極める。これは物事の奥底を知り尽くす。深いところまで会得するという意味。 となると、本質と…

2015年の抱負

バングラデシュの出張から帰ってきて、実家でのんびりと過ごした。 帰るたびに小さくなる父と母を垣間見、少し悲しさが込み上げながら、 また都会でやってくるよと意気込む新幹線のなかだった。 去年は自分の中で、「仕事」の意味を改めて考え直すいい機会だ…

自分の「いま」を言葉にする

人の感情は起伏があるもの。 起伏のある感情の調子の良いとき、悪いとき、それぞれの振れ幅を 自覚しないと自分のコントロールは難しくなる。 些細なことでも余計なことを言ってしまったという風に、 一定の余裕はもたないと難しい。 僕の感情の起伏も知らず…

ありがとう

「ありがとうと言われましたね。逆にこちらが本当にありがとうなのに。」 サンプル商品を実際に試着してもらった後の帰り道、素直に口にでた言葉だった。 僕の中で大切にしているプロジェクトが始動した。 それは片麻痺の人の生活の悩み、そして工夫されてい…

訓育

訓育って言葉、非常に新鮮だ。 訓育くんいくdiscipline 知識の習得をおもな目的とする「教授」に対し,意志,感情などを涵養して望ましい人格を形成することをおもな目的とする教育作用。知育に対する徳育に該当し,また「しつけ」の意味に用いられることも…

Fortitude

中国の二胡の曲「二泉映月」を聞いている。 流れるような柔らかくしなやかな音、琴線って呼ぶのにふさわしい 高い音が織りなし、美しい音が耳に入る。 柔らかさ、しなやかさ、伸びやかさ、曲がっても折れない竹のような感じ。 そしてここ最近思ったこと、そ…

自己体験を放り込む

生きると時間、このテーマって本当にずっと自分に問いを投げさせるもの。 「こんな生き方ってあるんだ。それで尚も生きることをやめない。強いな」 「こんな気持ちいい時間の使い方あるんだ」 って、生きるも時間も、人はみんな共通でもっているもので、興味…

人間の建設

前回の記事から、大分時が経ってしまった。自分の思ったこと、感じたこと、考えたことを載せる場なのに、もったいない。そこで今回は最近(といっても昨日だが)読んだ本を紹介しよう。ところで、個性っていったい何なのか。誰でもそんなことを考えたときはあ…

なめらかに、まっすぐに。

前回のブログから、はや2年が経っていた。久しぶりにブログを書こうと思って画面を開いてみると、こんなに時間だけが流れていたとは、、、自分にあきれてしまった。2010年の9月に大学を4.5年で卒業して、11月から正社員として現在の会社に入社。生産管理で途…

アウトプットの場として

社会人になって、はや7ヶ月。昨年の11月に入社して12月からバングラデシュへ駐在し、生産管理と品質管理、具体的には検品や資材調達、在庫管理を行った。そして3月からはマーケティング部門に異動し、新規事業の創出、法人営業、物流、広報、そして造作…

哀愁の街に雪が降る

「時間」という概念は面白い。例えば多くの人の言う「時の流れ」。実際に時の流れとはどんなもので、時とはどのように流れるものなのか説明しろと言われれば、自分は答えるのに窮してしまうはずだ。時がどう流れているかは分からない。断続的な過去の記憶の…

感情と論理の狭間

スタッフの父親が死んだという知らせがアフリカからきた。タンザニアにいた頃、ザンジバルからダルエスサラームまでフェリーで帰っているときに二人で話したことを思い出す。ひとりっ子の彼は世界有数のNGOで働いているのだが、母親が末期がんだった。それで…

町工場

ここ最近は面白いことがたくさんあった。1.大学でタンザニアサンダル製造記の授業をさせてもらう。2.サンダルの卸先(予定)の下見3.町工場のみんなまず一つ目。現在スワヒリ語の授業をとっているのだが、先日先生から「きみ、授業してみない?」とお…

境地

哲学が成る。自分は何者なのか。何をする者なのか。戦略が生まれる。どのようにして事を成すのか。 いつも感覚を大切にしている。物事の大きな流れの中を、どう引っ張り、どう身をゆだねるか。ここは怒るべきか、冗談交じりに濁すべきか。 大局に対して最大…

引っ越し

バンクーバー五輪が終わり、稲葉家もいよいよ装い新たにするときがきた。・・・4年に1度の祭典、引っ越し。東京に来てはや4年、いろいろあったなーと過去を懐かしみながら荷造りをした。家族からの手紙(両親ともメールができないため手紙がくる)や自分の日記…

スナップショット

それは23時、Gmail上にAloyseからチャットが飛び込む。「POLE SAMAKI POLE(チームOver Bridgeの挨拶、スワヒリ語で・・・意味は下ネタなのでカット)、じゅんき!今お前から送られたパートナー契約書をスキャンしてるよ!早速ダッファー(現地で雇った弁護…

安牌か、危険牌か?

安牌:麻雀において、手牌のうち、捨ててもどっかの誰かを上がらせて幸せをもたらさない、無難そうな牌のこと危険牌:他者のアガリ牌となっている可能性がある牌のこと [出典:wikipedia、ITコンピュータ用語辞典]「お前は安牌になるのか?」この質問が自分…

はなみず

それは友達の家で迎えた朝だった。「さ、さむい・・・。」友達から借りた夏用の掛け布団をかけて寝たものの寒くて目覚める。そして時すでに遅し・・・。風邪をひいてしまった。友達の家を発った後、2月で我が家が契約を終えるので新しい家を探しに街をうろつ…

頭の整理

灼熱の地面と絶望的なインフラのタンザニアから日本に帰ると、寒さが非常にこたえる。会う人会う人から「黒っ」と言われるし、バイト先ではお客さんに「日本語うまいね」と言われる。説明すると南米の人かと思ったと言われ、最近の私は日本人同士でも話さず…

帰国

足りない頭にある煩悩との戦い、せっかくこの記事を書くのだから静かでまったく悩みのない状態で書こうと思い、そんな時がくるのを待っていたのだがそう簡単に頭の雑音は消えない。それでも書こう!と決めると徐々に頭はすっきりしていく。よかった。帰国し…

ものづくりの難しさ

19. Dec. 2009 「ものづくりにおいて大切なのは妥協しないこと。」と教えてくれたのは前のインターン先でお世話になった職人Kさんだ。モノを作っている途中、これでいいかなーと周りが妥協する時があっても決してそれを認めてはいけない。がむしゃらにいい…

22歳

14. Dec.2009 朝7時に起きてバスに乗りムジジの作業場に行く(ちなみにスワヒリ語でバスのことをダラダラといいます)。着いてからはサンダルのデザインに関する提案や検品を行ったり、遊びに来る子供に日本語と数学を教えたりしながら夜の9時に家に帰る日々を…

独立記念日

9. Dec. 2009 12月9日はタンザニアがイギリスから独立した日だ。例年タンザニア軍がこの日を盛大に祝い、それをテレビが国民に流しているそうだが、テレビをつけると軍部による記念式典を見ることができた。 のんびりした日である。すべての企業は休みなので…

価格交渉

6. Dec. 2009 水浴びをして、朝食を作って髭をそり、服にアイロンをかけると午前10時になった。ミーティング会場に行き、アモスとアロイスとともにデザインの最後の詰めを行ったところでラティーフがきたので、トゥクトゥクに乗ってシュビィの家に向かう。 …